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息子の手術
こうも雨が降り続くと、息子を出産するため入院した大学病院の大きな窓を思い出します。


13年前の秋のある日、「切迫早産しかかってますから、このまま入院しましょう」 と出産予定の病院の医師にそう告げられ、予定日近くまで約2ヵ月半を病院で過ごすこととなった。  泣き叫ぶ上の娘を急きょ実家に託し、入院グッズを持ってその日の夕方入院した。  お腹の張り止めの点滴を受けながら、なんとも大変なことになったと思った。

2週間ほど経って入院生活にも慣れ、娘も落ち着き、夫も一人で何とか暮らしている様子、今日は超音波検査の日。  入院している同じような妊婦が何人も順番を待っている。  私の検査が終わって付き添いの看護婦さんが、「先生からちょっとお話がありますから、ドクター室へどうぞ」と言う。  『何回か検査はあったのにお話なんて何かしら?』  なんとなく、いや~な感じ。  そしてこの感じは当たることになった。

「SNAFKINさん、あなたのお腹の赤ちゃんは、おそらく横隔膜ヘルニアという病気になっていると思われます。 土曜日、大学病院の先生が来られますので再検査したいと思いますが、間違いないと思います。」
『えつ! ヘルニア? って、脱腸でしょ? へぇ~、そんなことも今は出産前にわかるんだ・・・』
「落ち着いて聞いてくださいね。今からその病気について詳しく説明しますね。」
この後聞いた話に、私の顔色が変わっていくのが自分でも分かった事を不思議と覚えている。  よく小説なんかに使われている表現、サーッと顔色が変わる、そのままだったから・・・。

先生の話によると、
横隔膜ヘルニアは他のヘルニアと違い、呼吸器系疾患に分類される。  腸の一部が横隔膜を破り肺の中に侵入し、重篤な場合、右狭心を引き起こし心疾患をも併発する。  原因はわかっていないが、胎児・新生児・お年寄りに多く発症する。  特に胎児・新生児の場合は、その発見が難しいことから死亡率が60%と高く、緊急手術を要する。  ただ、胎児でこの病気と判断でき、出産同時手術が可能な場合は比較的予後が良い。

「ただね、SNAFKINさん。 この病院では産ませてあげられないのよ。 小児外科と新生児ICU、小児用人工心肺装置がある大学病院でないと駄目なのよ。 大学病院もそれぞれの病気の得意分野があるから、ここらへんでは○○大学病院になるの。」と、普段とても恐い女医先生が優しく丁寧に仰る。
確かに有名な大学病院、でも遠い。  今入院している病院だって大きな総合病院で、設備はかなり整っている。 
『この数週間入院しているだけでも、夫や娘、実家の両親にかなりの迷惑を掛けているのに、これ以上の負担なんて・・・。 それに死亡率? それ何? 私の赤ちゃんが死ぬかもしれないってこと? 予定日までまだ何週間もあるのに、まだまだちっちゃな体なのに、それなのに手術するって?』

いろんな思いがぐるぐる頭の中でまわっている。  先生の話が終わったようだ。  何か言わないと・・・。  言葉が出ない・・・。
途中からうつむいて聞いていた私の目から涙がこぼれる前に、足元に、ポタッ、ポタッ。  あれ、私まだ泣いてないよ。  私の横で聞いていた若い看護婦さん、泣いてる、泣いてる。  それを見たら冷静になれた私。  先生に発見してくださったお礼を言い再検査をお願いし、その看護婦さんを励まし部屋に戻った。

6人部屋なので、女6人寄ると病院でも結構うるさい。  こういう時一人でないのは有難い。  たわいもない雑談をしていると、婦長さんが私のところに来られた。  しきりにさっきの若い看護婦さんの態度を謝っていらっしゃる。  看護婦となって7年になるそうだ。  それなのに冷静さを失って涙したこと、支えないといけない患者さんに励ましてもらうなんて、云々・・・。  私は思った通りに婦長さんにお話した。

『看護婦さんが泣いてくれたから、パニックにもならず冷静さを取り戻せた。  ありがたっかった!  泣きながら肩を抱き締めてくれた。言葉で励まされるより思いが伝わって、頑張ろうって気になれた。』
決してかばう訳でもなく、看護婦としてより人としての暖かさが嬉しかった。  看護婦さんとはいえ、時にはその人間性むき出しの方が患者は救われるのだと、そう感じて少し心が軽くなった私。

その週の土曜日、大学病院の先生を交えた再検査の結果、診断が変わることなく、大学病院のベッドが空き次第転院することとなった。  転院するまでに、腹部MRIの撮影、一時帰宅して、今度は出産グッズも持っての再入院となる。


全然泣かなかったかと言うとそんなことはありませんでした。  消灯時間を過ぎて同じ部屋の人達が寝静まった頃、声を殺して泣きましたねぇ・・・。  夫にも両親にも、どうして私の赤ちゃんが・・・と愚痴りました。  それでも、3日もすると落ち着いて夜もぐっすり寝てました。  寝相悪くてベッドから落ちそうになったのを、しっかり隣のベッドの妊婦さんに気付かれ、あくる朝看護婦さんに報告されました。
こんなときでも、食べること寝ることはしっかり出来る、SNAFKINでございます。  

長くなりましたので、大学病院での入院生活と出産のお話は、また後日・・・。 
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【2006/04/11 13:10】 | 家族の話 | トラックバック(0) | コメント(12) | page top↑
<<パンパカパァ~ン! | ホーム | 今日はずーっと雨>>
コメント
こんにちわw
うーーん、しかし、「母は強し」っすね・・・。
うちの嫁も強いよね・・・。

そんなSNAFKINさんの声を一度聞きたい、
って思う、無常新之助ですwww
【2006/04/11 13:59】 URL | 無常新之助 #iLhlKqZk[ 編集] | page top↑
経産婦はへんな余裕出て真面目に検診にこないのよ…と知り合いの助産婦さんの言葉にギクっとなったものです
第3子は安定期に入って直ぐの検診で胎盤異常が見つかり帝王切開ですとはっきり言われどうやって家へ帰ったのか分らない状態だっだの。幸運にも胎児の成長と共に胎盤異常も納まり自然分娩にて私にとって最大の3000gを超えたジャンボベビーを産み落としました
この事とへその緒2回首に巻き仮死状態で生まれたのよ、と息子に語れる出来事です

うれし泣き、悔し泣き、悲し泣き
何度も涙流して人生送るんだね、これからもきっと。
【2006/04/11 14:49】 URL | Apple #tX2m5ZCU[ 編集] | page top↑
良い記事を読ませていただきましたm(__)m


涙してしまいましたです(T_T)
【2006/04/11 19:02】 URL | uroro #-[ 編集] | page top↑
無常さん、こんばんは。
えっ!  無常さんの奥様もお強い?
そりゃあそうでしょ!  だって、男の人だってその母親の体内から生まれるのですから。  生む性は強いのだと思います。  へこたれていては、自分の子供を食べさせて行けません。  男の人とは違った強さですね。
私から見れば、無常さんも強くていらっしゃる!  自分を認めることが出来ていらっしゃるもの。  

母親は子供を守ることには命を掛けれるけれど、振り返って、その考え方や方法が正しいかどうかとなると、自分のことは見えていないことが多いような気がします。  これが女たる所以ですね。  強いだけでは生きていけませんから・・・。
【2006/04/11 20:28】 URL | SNAFKINわたこ #AjaIIGEw[ 編集] | page top↑
こんばんは、Appleさん。

Appleさんも、大変な思いをされたのですね・・・。  女にとっての人生のメーン・イベントは結婚より出産のような気がします。  母体が同じでも出産の回数だけ物語がありますよね。  ・・・てことは、えっ! 地球上の人間の数だけ壮大な物語があるってこと?

今では、そんな大変な思いをして生んだなんて笑い話ですが、息子の胸の傷跡が成長に伴って大きくなるのを見ると、よくぞここまで生きてくれた、って思っちゃいます。  成長したらしたで、もう少し勉強してね、とか、喧嘩しないで、とか、息子に対して欲が出てきます。  
生きてるだけで、丸もうけなのに・・・。
【2006/04/11 20:54】 URL | SNAFKINわたこ #AjaIIGEw[ 編集] | page top↑
看護婦さん
いい人ですよね~
私まで思わず涙ぐんでしまったのですが

寝相が悪くて落ちそうになったのを言いつけられたところで可笑しくて

そのうえ
そのベイビーが
野太い声の主なんでしょ?
フフフ♪

やっぱり人生泣き笑いプラス怒りっすね
【2006/04/11 21:21】 URL | katasumi #-[ 編集] | page top↑
uroroさん、こんばんは。
普段の生活では思い出すこともないんですけどね。  入院してた頃やたら雨の日が多くて、大きな窓から病院の中庭をぼ~っと眺めていました。

雨の日が続くと、ちょっと思い出したりします・・・。
【2006/04/11 22:49】 URL | SNAFKINわたこ #AjaIIGEw[ 編集] | page top↑
大変な病気で出産同時手術をした息子ちゃんが、今は、「ただいま~ 今日の晩ごはん何?」と野太い声の持ち主におなりに(^^)
部活も出来るほど丈夫な身体に育ち・・・すごい!
息子ちゃんも、母SNAFKINさんも、周りの人もみんな。
人の成長って、ほんとに神秘で奇跡で感動で・・・感服します。

「生きてるだけでも丸儲け」=「いまる」と自分の子どもの名前につけたんだよね、アカシヤサンマって。
その発想ってさすがです。
【2006/04/11 23:52】 URL | ゆるねね #-[ 編集] | page top↑
SNAFKINさん、こんばんわw
ええっと、僕のとこで、SNAFKINさんのブログをリンクしても良いでしょうか??
出来れば、したいのですが・・・。
ここで、お返事くだされば結構ですw
よろしく、お願い致します。
【2006/04/12 02:09】 URL | 無常新之助 #iLhlKqZk[ 編集] | page top↑
katasumiさん、こんにちは。

>やっぱり人生泣き笑いプラス怒りっすね
私もそう思います!  その人により生活はいろいろ違えど、そこに発生する感情は似たり寄ったりですよね。  私の場合、いかに怒りを抑えて笑いを多くするかが問題です。  同じ人生生きていくなら、笑って笑って、周りの人を笑わせて楽しく暮らしたい!

・・・ああ、それなのに、今日も起きない息子をベッドから引きずり出し、怒り一発、どっか~ん!
【2006/04/12 10:19】 URL | SNAFKINわたこ #AjaIIGEw[ 編集] | page top↑
こんにちは、ゆるねねさん。
世の中には、私や息子よりもっと大変な思いをしている人がたくさんいらっしゃるので、うちの場合は本当にラッキーだったのだと思います。  健康で生まれてきても、その後病気になったり事故に遭ったり、自分で人生の幕引きをしてしまうことだってある世の中です。

今は元気すぎて・・・はぁ~
毎日バスケットにいそしみ、どんぶりに近い大きなお茶碗でご飯をかけ込み、本当に笑い話になってしまった息子の出産話です。
私もさんまさんの名づけにはびっくりしましたワ!  でも、共感しちゃう!
【2006/04/12 10:32】 URL | SNAFKINわたこ #AjaIIGEw[ 編集] | page top↑
無常さん、こんにちは。
ありがたいお申し出、喜んでお願いいたします!

私もそのうち、皆さんのブログをリンクさせて頂きたいと思っているのですが、自分のブログをどこまで続けられるか自信がなくて、未だ皆さんにお願いに上がっておりません。  最近、細々と続けて行くと言いますか、何とかなりそうな気がしてきましたので、お願いに上がろうかと心の準備をしているところです。

これからもよろしくお願いしますね!
【2006/04/12 10:41】 URL | SNAFKINわたこ #AjaIIGEw[ 編集] | page top↑
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